ポートレイト
11月23日(月・祝)に行われる、第21回文学フリマに参加申し込みをしました。
参加申し込みをしたから、という訳ではないのですが、ふかふかしていたサークルとしての活動が段々と明確な形になって迫って来たように思います。
私はサークル代表者ですが、サークルを取り纏める事はさしたる仕事ではありません。
みなさんそんなことをするまでもなくとても優秀な方々だからです。
私の最大の課題は「小説を書くこと」に他なりません。
つい先日に自分の書いてきた小説を振り返る機会があったのですが
一番「よく書けた」と思っていた文章ファイルの作成日時が2011年となっているのに、強い衝撃を受けました。
大学3年生の冬を最後に、私は小説という形で文章を書いていないと思います。
感覚としては「書けなくなった」というよりかは「書く必要が無くなった」というものの方が強かったりもします。
私の中で文章を書くという行為は「分かってもらえない」「分かってもらいたい」という渇望と強く結びついていたように思うからです。
ごく狭いコミュニティのmixiブログから始まり、部誌、Twitterとひたすらに好き放題にぶちまけてきた言葉たち。
たいしたものではなかったけれど、それらが自分自身の身の回りを徐々に構成し始めている事に気づくくらいの大きさになって行き、そして私はその世界に一定の充足感を持ってしまいました。
もう一度書き始めようと思ったのは2014年の冬。
無事に就職して、働き始めるなかで、もっともっと原初的な私の文章を書き始めた理由を思い出さされる事がありました。
そう。豊崎愛生さんの12枚目のシングル「ポートレイト」です。
私が文章を書き始めた最初の理由は
「ライトノベル作家になって、豊崎愛生さんと一緒に仕事をする」
というものでした。
誰かをこんなに好きになった事が無かったので、必死に考え抜いた結果に生まれた私の回答であり、唯一の夢でした。
これが高校3年生の秋のことだったと思います。
今の仕事に満足していない訳ではありません。
ただ、仕事でもたくさんの文章を書くのですが、もっともっとたくさんの人に見せる仕事用の言葉を紡ぎながら、時折ふと私の夢みていた景色のことを思い出すのです。
23歳。私の予定では在学中にデビューして、もうデビュー作のアニメ化が決まってる時期だったなと。
「ポートレイト」という曲は、豊崎愛生さんが「あの頃」の自分自身に向けて歌った楽曲。
音楽を聴きながら立ち返ってみたら、そこに居たのは考えが甘すぎる癖に自信だけはやたらある、あの頃の自分自身だったように感じたのです。
だから、どんなに忙しくても、それが決して今の仕事に繋がる事ではなくても「小説を書きたい」と強く思ったのです。
ああ!豊崎愛生さんの話題はここでは封印しようとしていたのに……!
あっためてたやつなんです…………!!
当サークルの締め切りまであと2ヶ月。
サークル発足時の裏テーマは「リハビリ」です。
そして今回の同人誌のテーマは、先日「青春」に決定しました。
今の私がどんなものを書けるのか、私自身期待と不安が入り混じっていますが
二つとも今の私にピッタリなテーマだと思うので、長いようであっという間な期間できっちり創作に向き合って、それで完成したものを受け入れられるといいなと思います。
純粋にとてもステキな一冊になるはずなので、それをリーダーとして構成する以上は、一番イイ物語を書いてくるつもりです。
どうぞよろしくお願いします。