ふかふか団地ブログ

文芸サークル『ふかふか団地』についてのお知らせや、メンバーの日記を公開していきます。

2018年11月25日(日)第二十七回文学フリマ東京に参加予定。
ふかふか団地の既刊小説誌を売っています

日曜の夜、深夜1時、家系ラーメン屋にて。

試用期間を含めるともうかれこれ2年ほど今の職場で働いています。

世間一般の会社とは違い、仕事の性質上「月・火」が固定の休日。

すなわち1週間の仕事は水曜日に始まり、日曜日に終わる事になります。


いつからか、日曜日に終電まで仕事が終わらなかった際には、自分の中で『夕食に家系ラーメンを食べる』というルールを制定しています。

当然誰かに決められたわけでもなく、そして私自身決して家系ラーメンが大好きと言うわけでもなく、深夜1時にはまだ夕飯を食べていない空っぽのお腹で家系ラーメン屋の暖簾を潜ります。


とはいえ日曜日の深夜。「さあ明日から仕事だぞ!」というタイミングに、胃袋にダメージを残しがちな家系ラーメンを食べる人はそうそういません。

ハメを外して終電を逃した大学生か、私くらいです。

普段は到底「乗換え」とは言えない距離感で賑わっている商店街も、最終電車を見送ると人通りはほとんど無くなります。

どこでも座り放題のカウンター席の端っこで「麺固め、油少なめで」と注文し、威勢のいい店員さんの声と有線放送をBGMにラーメンを待つ間、1週間で出来たこと、出来なかったこと、仕事のせいで叶わなかった日曜日の時間に想いを馳せます。



「トッピング入れに書かれている言葉がまるでプリキュアのようだ」とTwitterでつぶやいていると、程なくして目の前にラーメンと小ライスが運ばれてきました。

「いただきます」と小声でつぶやき、すりおろしニンニクをスプーン1杯半スープに入れたら準備は完了。「太る」とか「胃がもたれる」とか一切考えず、思いっきり太麺をすすり倒します。


「飯テロ」という言葉がありますが、これは私のささやかなテロリズムなのだろうと思います。

自分自身に対して、叶えられなかった日曜日の素敵な時間に対して、明日から仕事を控えている社会人に対して。

「私は明日から休みなのだ!だからこんな時間からジャンキーなラーメンを全力で食べられる!どうだお前ら羨ましいだろう!」と。

全て食べ終えて店を出ると、商店街で動いているのは私一人だけ。

普段では味わえない独占感と、明日からお休みという全能感にわくわくしながら、丁寧に帰りの挨拶をしてくれるラーメン屋のお兄さんに見送られ、片道5分の帰路につきます。

しかし私は小食なので、ラーメンと小ライスを深夜1時に食べ終えたあとは、ほぼ100%「おなかがいたい……」「小ライスは余計だった……」と、激しい後悔の念に襲われることにもなります。

逆流しそうなものを1週間の仕事と一緒に押し込みつつ、家に帰るとそのまま崩れ落ちるように寝転がります。

「来週はもう家系ラーメンを食べないようにしよう……」

と自戒の念を込めながら、目覚ましをかけない眠りに着いたのでした。